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南山っ子ブログ

2015/3/2

静かに祈る

      静かに祈り、思いやりのある行動ができる子
 「静かに祈り、思いやりのある行動ができる子」これは、長崎南山小学校がめざしている子どもの姿のひとつです。このような人間に成長してもらうため、小学校職員全員で日頃からがんばっています。なぜ、このような書き出しで始まったかというと南山小学校ならではの場面を見たからです。
 南山小学校には同じ敷地に南山幼稚園と学園の母体である西町カトリック教会があります。教会があるので時々葬儀も行われます。でも普段の葬儀は午前や午後の授業時間帯で行われることが多いので子どもたちが実際に葬儀と出会うことは滅多にありません。先週のことです。昼休みの時間も終わる頃だったので、いつものように給食室で掃除の準備をしていました。すると、出棺の合図の霊柩車のクラクションが聞こえてきました。「しまった。今日の葬儀は昼休みにかかっていたんだ。子どもたちは運動場で遊んだり、走り回ったりしている、騒がしい中で出棺させたら申し訳ない。」遊んでいる子どもたちを校舎内に引き上げさせようと運動場に出てみると、霊柩車は動き出していました。「遅かったか。」と思いながら見渡すと運動場にいた子どもたちの全員がしっかりと手を合わせて見送っている姿が目に入ってきました。最初に「めざす子どもの姿」と紹介しましたが、南山の教育目標は「人間の尊厳のために」を掲げています。人間の尊厳の意味を言葉で説明するのは難しいかもしれませんが子どもたちは何を大切にしなければいけないか感じてくれているんだなあと思いました。
 私も子どもたちと同じように手を合わせ、お見送りをさせてもらいました。